住宅の設計やデザインは、あまり奇をてらったものよりオーソドックスな方が好まれます。ただし、つまらない設計はしないで下さい。施主の要望を反映しながら、そこに自分の個性を融合させる、このバランス感覚が、空間創造には大事だと思います(言うのはホントに楽です)。
自宅の建築相談に行くと、いきなりコンセプトがどうの、ライフビジョンを示せなどと難しい話をされる方がいます。それでなくとも設計事務所の敷居は高いのです。地球環境やエコはもちろん大切ですが、建築主はただ自分の家を設計してもらいたいだけです。初対面から決して教条的にならないでください。時間をかけて皆さんの考えを伝えていきましょう。
時間と手間を省こうと思われるのでしょうか、初回に力いっぱいのプレゼンをされる建築家の方は多いようです。内容が施主の意向と予算にピッタリ嵌(はま)れば、とんとん拍子に進みますが、そんな例は少ないのが現実です。初回に力いっぱい120%のプレゼンをされると、施主は飛びつきます。しかし、それらのプランのほとんどは予算が合わなくて、実現不可能の場合が多いようです。予算に合わせるためにプランをドンドン簡素化していかざるを得ません。施主にとって悲惨なのは、家作りの夢がしぼんでいくことです。最初に夢を見させてしまうと減額案は建築士に対する不信にまで発展します。数回のプレゼンは覚悟して、施主の意見を取り入れながらアイデアは小出しにしてブラッシュ・アップしていきましょう。
ただし、ある程度の最終形は考えておいてクロージングすることです。あまり施主の意向を聞き過ぎると変更が繰り返される恐れがあります。これも疲れるパターンのひとつで、満足のいく作品は生まれません。
プロであることを認識させたいのか、イニシアティブを取ろうとされるのか、やたら専門用語とカタカナを並びたてる方がいらっしゃいます。建築は特に一般では使わない専門的な言葉が多いです。理解しやすいように噛み砕いて説明してあげて下さい。
掲載する画像はパース・図面や模型写真よりも写真をオススメします。アーキナビは施主のための仮想住宅展示場です。施主は「実績」を求めています。こだわりを持って家を建てたい方ほどたくさんのページ、写真を比較検討されるようです。写真や情報はできるだけわかりやすくして下さい。引渡し後の施主の感想などはイメージがわきやすいので積極的に掲載されると良いと思います。